東京高等裁判所 昭和27年(う)3182号 判決
〔抄 録〕
第二点について。
しかし、所論前記供述調書及び供述調書謄本がいずれも証拠とすることができるものであることは前説明のとおりであるから、原審がこれ等各書証を被告人の原審公判廷での供述や被告人に対する各供述調書及び被告人の答申書の補強証拠として原判示第一の事実を認定したことについては、何等所論の違法はない。又原判決を読んでみると原審が、原判示第二の事実の補強証拠として領置の古物台帳に該事実に該当する記載がないことを挙げていることは所論のとおりであるが、右証拠は憲法第三十八条第三項及び刑事訴訟法第三百十九条第二項所定の自白と解すべきでないのみならず、原審は右のほか、前記供述調書や供述調書謄本をも原判示第二の事実の補強証拠としていることは原判決の記載をよく読んでみれば明らかであるから、この点についても原判決には何等所論の違法はない。論旨は理由がない。
註 前記供述調書及び供述調書謄本とは副検事に対する窃盗本犯の供述調書及びその謄本である。